To:チームメンバーのみんなへ
「社員は歯車である」とか、
「数値によるマネジメントが大切だ」とか、
そういう物の見方をしている人っていますよね。
要は、会社を1つの機械に例えるような考え方で、
「同じインプットを入れたら、同じアウトプットが出てくる」
といったパラダイムなのだと思います。
私はこの考え方は、間違いではないものの、
「粗すぎる近似」であると考えています。
たとえば、小学校の算数において、
円周率はなぜ3.14なのかというと、
「少数第2位まで有効数字をとっておけば、
小学校レベルの算数では問題がないから」
ですよね。
しかし、中学や高校に行けば、
3.14では有効数字が足りないため、
π(パイ)を使うことになります。
もしここで、円周率を「およそ3」としたらどうでしょうか?
これだと、有効数字が少なすぎて、
小学校レベルの算数でも誤差が大幅に出てきます。
そして、「社員は歯車である」とか、
「数値によるマネジメントが大切だ」
といった物の見方は、これと同じ構造です。
たしかに、会社にはそういった側面もありますが、
そうでない側面もあるからです。
ですから、この物の見方で組織運営をすると
得られると思っていた理想の結果と
現実の間の誤差が大きくなるのです。