To:チームメンバーのみんなへ
私の会社員時代の話ですが、
残業と休日出勤がとにかく多い先輩社員がいました。
残業の中にはサービス残業もありましたし、
休日出勤の中にはサービス出勤もありました。
その人は、会社ではそれなりに出世をしていましたし、
それなりの給与ももらっていたと思います。
また、その人ほどではないにせよ、
労働時間が長く、会社に忠誠心をアピールする社員の方が、
そうでない人よりも出世する傾向にありました。
しかし、私はその事実に対して
疑問を強く、強く感じるのです。
それは、「サービス残業をさせてはいけない」といった
コンプライアンスへの疑問ではありません。
もっと根深い、男女差別への疑問です。
まず、モーレツ社員のように働くことで、
会社に忠誠心をアピールすることは、
体力がある男性でないとできませんよね。
女性は男性よりも体力がないですから。
それに、育児や出産などの人生設計も考えると、
女性は長時間労働はしにくいと思います。
そう考えると、長時間労働をする社員ほど出世する会社は、
女性を出世させないことと、実態は同じなのです。
もっとわかりやすく言えば、
長時間労働をする社員ほど出世する会社は
女性差別を擬似的におこなっているのです。
そういえば、以前とある会社の社長が、
私にこんなことを言ってきました。
「うちの社員はワーカホリックばかりで、
自分から進んで長時間働く人が多いんですよ」と。
私は、こういったことを言って、
女性差別を正当化する人が虫酸が走るほど嫌いです。
事実、その会社の社員は男性ばかりで、
男女比は8:2くらいでした。
役員にいたっては、女性の数はゼロでした。
一般的に考えて、ワーカホリックな会社では
女性が生涯働くのは厳しいですよね。
あっ、あと、誤解はしてほしくないのですが、
会社に対して忠誠心があることは
もちろん良いことだとは思います。
ですが、その忠誠心のアピールの仕方が
サービス残業や休日出勤というのは問題があります。
ですので、私たちのチームのメンバーで、
「長時間働くことが忠誠心をアピールする方法だ」と
勘違いをしているならば、それは絶対に改めてください。