To:チームメンバーのみんなへ
世の中のルールには、実定法と自然法の2つがあります。
実定法とは、ひらたく言えば普通の法律のことで、
憲法、民法、商法、刑法、民事訴訟法、刑事訴訟法などが
日本ではそれに該当します。
ひるがえって、少しわかりにくいのは自然法で、
たとえば倫理、理性、道徳、おてんと様などのことです。
たとえば、レストランで食べ物をたくさん残すことは
法律(実定法)的には問題ないですが、
倫理(自然法)的には問題がありますよね。
実定法と自然法のちがいがわかったところで、
いよいよ本題です。
私たちのビジネスでは何かの意思決定のときに、
実定法ではなく、自然法をもとに判断したいのです。
たとえば、「お客さんを大切に扱う」というのは
倫理という自然法をもとにした判断です。
そして、自然法をもとに判断するためには
自分の頭の中にある「内的価値のものさし」を
基準にする必要があります。
しかし、銭ゲバな企業には、この自然法がありません。
彼らは実定法しか考慮しないため、
「法律的にNGだからやらない/法律的にOKだからやる」
という考えしかできないのです。
これは、きわめてレベルが低いと私は思っています。
なぜなら、法律的にOKだったとしても、
倫理的にNGなことはいっぱいあるからです。
銭ゲバな企業はお金を追求していく過程で、
「法律的にOKだけど、倫理的にNGなこと」を
やってしまうことでしょう。
ですので、私たちは、倫理などの
「内的価値のものさし」を持ちましょう。
そして、
「法律的にはOKだけど、世のためにならないからやらない」
という判断ができるようになってください。
逆に、
「法律的にはNGだけど、世のためになるからやる」
という判断もできるようになってほしい。
この例としては、サイボウズの青野さんでしょうか。
「夫婦別姓にできない法律はおかしい」として、
国に対して訴訟をしましたが、そういう行動です。
「内的価値のものさし」がないと、
法律のおかしさを感じることができません。