To:チームメンバーのみんなへ
ティール組織って、上司が部下に指示をしないので
「組織内がカオスだ」と感じる人がいるようです。
これはたしかにその通りなのですが、
カオスには「意味があるカオス」と、
「意味がないカオス」があります。
意味がないカオスというのは
チームメンバーの行動になにも理念がなく、
ただ単に自由に動いているだけです。
ブラウン運動とかランダム・ウォークの世界で、
確率論的な乱雑さですね。
では、意味があるカオスとは何かというと、
ホメオスタシス(恒常性)を持つカオスのことです。
そして、これがティール組織の特徴でもあります。
ホメオスタシスとは、生物がその内部を一定に保つことで
たとえば体温を一定に保つ機能がそれです。
さて、人間の体はおもしろいもので、
心拍や呼吸などの間隔はかなり不規則です。
しかし、これらが正常値から外れるようなときには
正常値に補正するフィードバックがはたらき、
元に戻してくれるわけです。
たとえば1分くらい呼吸を止めていたら、
苦しくなって息をしたくなります。
ティール組織も1つの生命体に例えられる以上、
ホメオスタシスが存在します。
そのホメオスタシスとは、理念や価値観やビジョンなど、
組織の存在目的にあたるものでしょう。
つまり、人やプロジェクトは自由に動きますが、
組織の存在目的から大きく外れたときには
元に戻してくれるフィードバックが働くはずです。
ここがミソで、ティール組織は
組織の存在目的から絶対に外れないのではなく、
外れたときにフィードバックがはたらくはずです。