To:チームメンバーのみんなへ
私の知っている人で、こんな会社員の男性がいます。
彼の会社では、課長以上になるためには
TOEICで600点以上を取らないといけないらしいのです。
しかし、彼はTOEICの点数は500点くらいで、
しかも英語を勉強する気持ちはまったくありませんでした。
そこで、TOEICの試験会場で
彼はこっそりとカンニングをしたそうです(笑)。
試験会場で隣に座った人が
いかにも英語ができそうな女性だったので
そのマークシートを丸写ししちゃったらしいのです。
すると、前回のTOEICの点数が500点くらいだったのに、
わずか1か月後にカンニングのおかげで
800点超えをしてしまったそうです。
しかし、どう考えても、
1か月の勉強では300点も上がるはずがないので
その800点の結果は会社に提出できませんでした。
そして、その彼はまた1か月後にTOEICを受験しました。
もちろんカンニングを使って(笑)。
その結果、幸運にも700点弱の点数をとり、
無事に課長になれましたとさ。
めでたし、めでたし(笑)。
さて……。
これを読んで、とんでもない話だと思うかもしれません。
しかし、これはよくあることです。
実際にどんなにしっかりと評価制度を作っても、
そのルールの抜け道を探し出して
ショートカットする人は必ずいるのです。
どんなルールにも抜け道があるからです。
前述の彼も、カンニングというショートカットで、
課長になってしまいました。
これは、私たちの場合でもそうですね。
たとえば、売上にもとづいて成果報酬を支払う場合でも
ショートカットはあります。
利益を出さなくてもいいなら、経費をじゃぶじゃぶ使えば
売上だけを増やすことはカンタンですから。
利益にもとづいて成果報酬を支払うとしても
長期的な利益を意図的に先食いして、
短期的な利益をあげるのはバカでもできます。
このように、私たちの組織では
抜け道のない評価制度を作ろうとすることは
そもそも不可能なので、最初からやろうとは思いません。
そうではなくてショートカットが起きないような、
今の文化を守っていくことが大切ですね。